健康情報

山田医師の健康コラム



健康食品(サプリメント)を利用している方へ
健康食品(サプリメント)はクスリの副作用が強く出たりすること)に注意が必要です。

よくかんで食べる
肥満の増加は咀嚼回数が減ったためといわれているのです。

糖尿病
年々患者が増え続ける糖尿病について、理解を深める事が大切です。

頸性神経筋症候群 チェックシート
頸性神経筋症候群の危険信号を早めにキャッチしましょう。

更年期指数 自己診断チェックシート
更年期障害について、自己診断をしてみましょう。


健康食品(サプリメント)を利用している方へ


健康食品(サプリメント)はきちんとした根拠で使用すれば安全で効果的です。
しかし、サプリメント同士または医師が処方する薬との飲み合わせ(クスリの効果を弱めたり、逆に強くしたり、またクスリの副作用が強く出たりすること)に注意が必要です。

サプリメントは、医師または薬剤師の指導のもとに利用することが望まれます。


現在ご利用のサプリメントの成分表示をもう一度確認しましょう。


飲み合わせの例

高血圧のクスリを服用時に注意が必要なサプリメント
◆過度の血圧低下を起こしやすいもの
GABA アルギニン 各種ペプチド 甘草 エゾウコギ 杜仲葉配糖体

◆血圧上昇の可能性があるサプリメント
グルコサミン フェニルアラニン セージ

糖尿病のクスリを服用時に注意が必要なサプリメント
◆低血糖を起こしやすくするもの
桑の葉 アルギニン 小麦アルブミン グァバ茶 豆鼓エキス クロム 難消化性デキストリン フェヌグリーク  L−アラビノース

◆血糖値上昇の可能性があるもの
グルコサミン ナイアシン(B3)


高脂血症のクスリを服用時に注意が必要なサプリメント
グルコサミン ナイアシン(B3)

骨のクスリを服用時に注意が必要なサプリメント
カルシウム  ビタミンD マグネシウム マンガン ポリグルタミン酸

血をサラサラにするクスリを服用時に注意が必要なサプリメント
EPA イチョウ葉エキス 青汁 納豆 パウダルコ ビタミンE ウコン ビタミンK

よくかんで食べる


肥満の増加は咀嚼回数が減ったためといわれています。
よくかんで食べると、唾液の分泌が促進され消化の促進・肥満の防止・改善などの健康効果が期待できます。


1回の食事で、あなたは何回咀嚼していますか。

神奈川歯科大グループの研究データによると、現代人の咀嚼回数は昭和10年代の半分以下の600回程度まで減少しています。
その原因は昔は硬いものが多く、現代は軟らかいものが多いという食事内容にもありますが、現代人の多くは硬いものでもあまり噛まなくなったといわれています。
その食習慣が健康に悪い影響を及ぼしていることが、近年の研究でわかってきました。

その一つが肥満の増加です。
東京歯科大学グループの研究により、早食いであまり噛まずに食べる人は、ゆっくりよく噛んで食べる人に比べ、大人でも子どもでも肥満度が高いことが明らかにされています。
肥満…特に内臓の周りに体脂肪がたまるリンゴ型肥満(上半身がリンゴのような丸い体形となる肥満)が進むと、メタボリック症候群を招き心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが高くなります。

よく噛んで食べると、消化酵素を含む唾液の分泌が増え消化を促すだけでなく、あまり噛まずに食べたときに比べて満腹になるまでの食事量が少なくなることがわかっています。
つまり、食べすぎを防ぎ、肥満-メタボリック症候群の防止・改善が期待できます。

また、唾液には細胞を活性化させ内臓の働きを助け、免疫力を高める作用があるパロチンというホルモンも含まれています。
よく噛んで唾液の分泌をよくすると、内臓機能の活発化・免疫力の増強などの効果も期待できます。

では、何回くらい噛めば、こうした健康効果を得られるのでしょうか。

どんな食品でも、ひと口20〜30回(ごはんが粥状になり、甘みを感じる程度が目安)、1回の食事で1500回〜2000回が望ましいといわれています。
ただし慣れないと柔らかい食品を何回も噛むのはむずかしいので、噛む回数が増える食品のたくあん・みりん干し・ニンジン・レンコン・セロリ・切り干し大根・カンピョウなどあるとより効果的です。


 おさらいしたい! 用語解説

メタボリック症候群
肥満がもとになって糖・脂質代謝などに異常をきたす疾患群で、下記のAに該当しBの2項目以上に該当する場合をいう。
A. 腹囲(おなかまわり):男性85cm以上、女性90cm以上。
B. (1)血圧:最高130mmHg以上、または最低85mmHg以上。
(2)空腹時の血糖値:110mg/dl以上。
(3)中性脂肪:150mg/dl以上、またはHDL(善玉コレステロール)40mg/dl未満。


咀嚼の肥満抑制メカニズム
【1】神経ヒスタミンが食欲を抑え内臓脂肪を燃やす
咀嚼をすると、歯肉の中やあごを動かす筋肉に分布している神経が興奮しその興奮が脳に伝えられます。
すると脳内で神経ヒスタミンと呼ばれる物質が分泌され、この物質が満腹中枢を刺激して食欲を抑え交感神経を刺激して脂肪…特に内臓脂肪の燃焼を促し肥満を抑制します。
咀嚼回数が多いほど神経ヒスタミンの分泌も増え、肥満の予防・改善効果が高くなります。


【2】インスリンの分泌を抑え体脂肪の蓄積を防ぐ
食事をとると栄養として吸収され、血液中のブドウ糖(血糖)が増加(上昇)します。
すると膵臓からインスリンというホルモンが大分泌され、糖の利用を促します。
早く大量に食べると、血糖が急激に上昇しインスリンが大量に分泌され、そのインスリンの働きによってブドウ糖が体脂肪としてどんどん蓄積され、肥満になってしまいます。
またインスリンの急激な上昇の反動で空腹時に低血糖気味になりお腹が空いて過食になりやすくなります。
よく噛んで食べると血糖の急上昇およびインスリンの大量分泌が抑えられるので、肥満を予防・改善する効果が期待できます。


肥満になる食品、ならない食品
血糖の急上昇を抑え、肥満を予防・改善するためには、よく噛んで食べるとともに、食品選びも大切。
たとえば血糖を上げる程度を表すGI(グラセミック・インデックス)値の高い食品を控え、GI値の低い(60以下)食品を選んで食べましょう。
例えば、主食をGI値の高い白米からGI値の低い玄米に変えると、血糖の急上昇も抑えられ咀嚼回数も増えます。
もちろん、GI値が最も高い砂糖たっぷりのお菓子類は避けましょう。


GI値の一例

食品

GI値

食品

GI値

白米ごはん

70

大豆

15

玄米ごはん

50

トマト

15

精白パン

95

緑黄色野菜

15以下

全粒粉パン

35

マッシュルーム

15以下

パスタ (精白)

55

干しぶどう

64

もち

80

バナナ

62

マッシュポテト

90

りんご

39

じやがいも

70

レモン

15

とうもろこし

70

ヨーグルト

36

牛乳

34

にんじん

85

はちみつ

90

さつまいも

48

ブドウ糖

100

(杉山みち子「ヨーロッパにおけるI型糖尿病の食事におけるグリセミック・インデックス」より )

糖尿病


糖尿病患者は増え続けている

平成14年11月に発表された厚生省の全国調査では、糖尿病治療が必要な(ヘモグロビンA1Cが6.1%以上で判定しています)成人男女は740万人で、さらに将来糖尿病になる可能性がある(同5.6−6.0%)「糖尿病予備群」を合わせると1600万人を越し、その後も増え続けています。
この調査で、糖尿病・糖尿病予備群を含めた半数以上の人が過去に肥満がありました。
つまり糖尿病が「生活習慣病」と言われる所以です。

食生活の変化をみてみると、エネルギー摂取量は昔とあまり変わりはなくむしろ減少傾向にあります。一方で、食生活の欧米化で脂肪の摂取量は戦後約4倍に増加し、自動車保有台数の増加が反映するような運動不足があります。この高脂肪食と運動不足が肥満の最大の原因です。
この肥満は糖尿病の最大の危険因子であり、糖尿病患者が増え続けている原因になっています。
従って、高齢化社会に向けて、この肥満を防ぐための生活習慣の見直し(ライフスタイルの改善)が望まれるわけです。


糖尿病はどうして発症するか


糖尿病は、膵臓から出るインスリンの作用不足(インスリンの分泌が悪いインスリン分泌不全と、インスリンの作用する筋肉や肝臓での効きが悪いインスリン抵抗性がある)により、慢性の高血糖をはじめとする様々な代謝異常が現れる疾患です。

その発症には遺伝因子と環境因子が共に関与しています。
すなわち、糖尿病にかかり易い遺伝因子を持つ(身内に糖尿病の人がいることが多い)人に、先ほどの肥満と運動不足、さらに現代人には避けられないストレスなどの環境因子が加わって発症します。
この糖尿病の遺伝子は単一ではなく多くの遺伝子が複雑に関与していること(多因子遺伝)、膵臓からのインスリンの分泌の悪くなり易さは、この遺伝因子の関与が大きいということは大体分かってきていますが、まだこれからの研究課題です。ですから、現段階では自分が糖尿病になり易いとかなりにくいとかを議論することよりも、糖尿病の発症・増悪に影響する環境因子を取り除くことが重要です。

特にインスリンの効きの悪さ…すなわちインスリン抵抗性には、遺伝因子よりも環境因子の関与がより大きいことが分かっています。

インスリン抵抗性が著しくなると、インスリンの作用が悪くなるため膵臓からのインスリンの分泌昂進によって代償され(その結果、血中インスリン値は高くなります)、インスリン作用不足は何とか起こらない…すなわち高血糖は起こらないでいられます。「糖尿病予備群」の人はこの時期にいます。
しかし、このような状態が長く続くと、過剰なインスリンを分泌する膵臓は疲れてきて、インスリンの分泌が抵抗性をカバーできないという相対的なインスリンの作用不足が起こり、いよいよ高血糖が生じるようになります。
最初は食後の血糖上昇を抑えられない食後高血糖からさらに進んで空腹時にも高血糖になっていきます。
ですから、通常血糖測定を施行している空腹時採血の結果からだけでは軽い糖尿病を見逃す可能性があることは注意しなければなりません。
先ほどの糖尿病の実態調査でも、治療が必要とされる人のうちの約半数以上が治療を受けていないという事も明らかにされましたが、受診しても軽症の糖尿病は見逃されているかもしれません。


全ての人が「糖尿病予備群」であるという自覚を

以上から「糖尿病予備群」の時期に、いかに悪い環境因子を取り除いてインスリン抵抗性を軽減するかが糖尿病発症を防ぐための重要なポイントになります。
つまり欧米化したライフスタイルの見直しです。
現代社会は効率のよさ、スピード、快適な生活を求めています。文明の利器が溢れています。現代社会に生きる我々は全てこの「糖尿病予備群」の仲間であると言っても過言ではありません。
この「予備軍」の時期には高血糖も、また高血糖による身体症状もなく、何ら生活に支障を感じません(実は明らかな糖尿病になっても、重症にならないと口渇感や多飲・多尿、疲れ易い、ダイエットもしていないのに痩せてくる・空腹感が強くなる・手足がしびれる・目がかすむなどの症状はでてきません)。
ここがくせ者なのです。

苦しくないと人間は自分のことを見直すことなどしません。糖尿病はこの「予備軍」の時期を意識しないまま、年月をかけて足音もなくやってくる「沈黙した病気」なのです。

最近ではこの「予備軍」は糖尿病以外の種々の成人病危険因子を併せ持っているということが認識されてきています。すなわち、この時期には先ほど高インスリン血症が持続すると言いましたが、過剰なインスリン作用の悪い面が発揮されてしまいます。
その結果、肥満の助長・高脂血症(血中のコレステロールや中性脂肪が高くなる)・高血圧・痛風の原因になる高尿酸血症・脂肪肝などをよく合併します。

これらの危険因子は動脈硬化を促進するので、狭心症・心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を起こす確率が高くなります。
この「予備軍」を指して、1980年代前半に「死の四重奏」と呼んだ学者がおり、この「予備軍」は糖尿病に限らず、成人病の諸悪の根源として、現在「メタボリック症候群」と改名され、注目されています。


自覚の後に予防を

自分の血糖値とヘモグロビンA1cがどのくらいかを先ず知ることです。
空腹時血糖が126mg/dl以上か、(食事に関係なく)随時、血糖が200mg/dl以上であったり、ヘモグロビンA1cが6.5%以上の時は糖尿病の可能性が強いといえます。

眼科で糖尿病の合併症(糖尿病性網膜症)のチェックがさらに必要です。
その値までいかなくても、自分は「糖尿病予備軍」と思って下さい。また、自分の肥満度も知って下さい。肥満ないし肥満傾向のある人は要注意です。

では具体的にどう生活習慣を見直したらよいでしょうか。

食べ過ぎない、適度の運動等色々と言われていますが、一言で言うと基本は「非文明的な生活」を心がけることです。
自然回帰といってもいいでしょう。
つまり先ほど述べた「効率のよさ、スピード、快適な生活」などに意識して逆らってみましょう。遠回りして歩いてみる、ゆっくり物を噛んで食べる、暑かったらクーラーよりも窓を開けて風を入れる、寒かったら暖房よりも身体を動かし熱を出す、精神的にも欲張ったりあくせくすると、自分の力量とのギャップを感じストレスがたまる、夜活動するのではなく昼間に活動する、そのためには夜更かしをしなくなる、昼間の活動のため3食しっかり摂るが、夕食は遅く摂らず量も意識して控えめにする等々です。

文明がこれ程までに発達していなかった時代には、実は体脂肪はこれ程の悪役ではなかったのです。

身体を動かすための内的エネルギー源として体脂肪の役割は重要でした。
人は飢餓との闘いの経過の中で、食にありつける時に食べて、備蓄した脂肪を分解し、脳細胞の唯一のエネルギー源であるブドウ糖に変え、血糖を一定に保つことが必要でした。
また活動するため(敵と戦うため)に血糖を上げる必要があり、唯一血糖を下げるインスリンに拮抗するホルモンは我々の身体の中には沢山存在しています。

活発な活動の結果、けがで出血する機会も多くそのため血液は固まりやすく(凝固しやすく)なっています。
しかし、心筋梗塞も脳梗塞も血液が固まり血栓ができるために起こります。昔、合目的であったことが、文明の進歩のとがめとして、我々に病気となって降りかかってきていると考えられます。

一方、医療する側でも同じ様なことが言えます。
つまり、いかに効率よく患者の血液データや血圧をよくし、減量するかに焦点を当て過ぎているきらいがあります。
食事や運動の喜びを味わい、自然治癒力を引き出す余裕も持ちたいものです(勿論介入すべき時は躊躇なくすべきですが)。

ともかくも、もって生まれた性格(パーソナリティ)は変えることはできませんが、生活習慣は意識して変えることはできます。
我々を取りまく文明の進歩という仮想空間などにだまされずに、大地をしっかり踏みしめた生活で身を守りましょう。



ヘモグロビンA1C
赤血球中のヘモグロビンに糖が付着している割合。
採血時点からさかのぼって1−2ヶ月前の平均的な血糖コントロール状態を表します。5.8%以下が正常。


肥満
肥満の判定基準として国際的に通用する体格指数BMI(Body Mass Index)があり、BMI=体重/身長2で計算される。
この値で22が成人病合併症が最も少ない値なので、標準体重(Kg)=身長2×22とする。
そこで自分の肥満度(%)=(今の体重−標準体重)÷標準体重×100となる。明らかな肥満とは、BMI≧26.4または肥満度≧20%で、最近普及している体脂肪測定では、体脂肪率で男性で25%、女性で30%以上ぐらいを指します。


生活習慣病
「食習慣、運動習慣、休養、喫煙・飲酒などの生活習慣が発症・進行に関与する疾患群」と定義され、食習慣、運動習慣の関与するものは糖尿病や肥満をはじめ、高血圧、高脂血症、循環器病、大腸癌、歯周病などがあります。

頸性神経筋症候群 チェックシート



頭が痛い,頭が重い
頸が痛い、頸が張る
肩が凝る,肩が張る
かぜを引きやすい
めまい、またはふらつきがある
握り向いたときや歩いているとき,なんとなく不安定
吐気がある
夜,寝付きが悪い。適中で目が醒める
血圧が不安定である
10 暖かいところに長時間おれない
11 異常に汗をかきやすい
12 静かにしていても心臓がどきどきする。動惇がする
13 白が見えにくい,なんとなく像がぼやける
14 目が疲れやすい、目を開けていられない
15 まぶしい,日の奥が痛い
16 目が乾燥する,または涙が出やすい
17 つばが出やすい,出過ぎる
18 微熟が出る
19 胃腸の調子が悪い。腹部膨満感がある
20 座っていても,立っていてもだるい.横になりたい
21 疲れやすい,なんとなくだるい,全身倦怠
22 何もしたくない,たいそう,おっくう、意欲がない
23 天気が悪い日やその前日,症状が強い
24 気分が落ち込む。気が滅入りそうだ
25 集中力が低下して, 1 つのことに集中できない
26 わけもなく不安だ
27 いらいらして焦燥感がある
28 根気がなく,仕事や勉強を続けられない
29 頭がのぼせる。手足が冷たい
30 胸部が痛い。胸部圧迫感がある



5項目以上
要注意
10項目以上
中等症〜重症
17項目以上
最重症

更年期指数 自己診断チェックシート

症状の程度に応じ、当てはまるものに○を付けてください。
点数の合計が更年期指数です。
どれか1つでも、症状が強く出ていれば「強」に○を付けてください。

 
症状
点数
顔がほてる
10
6
3
0
汗をかきやすい
10
6
3
0
腰や手足が冷えやすい
14
9
5
0
息切れ、動悸がする
12
8
4
0
寝つきが悪い、眠りが浅い
14
9
5
0
怒りやすく、イライラする
12
8
4
0
くよくよしたり、ゆううつになる
7
5
3
0
頭痛、めまい、吐き気がよくある
7
5
3
0
疲れやすい
7
4
2
0
10
肩こり、腰痛、手足の痛みがある
7
5
3
0



合計        点


更年期指数の自己採点

0〜25点
異常なし
26〜50点
食事・運動に注意
51〜65点
更年期、閉経外来を受診
66〜80点
長期間の計画的な治療
81〜100点
各科の精密検査・長期間の計画的な治療